早稲田大学編、その4

世界中から集まる気鋭とともに知を探求する国内留学。

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吾妻謙三(仮名) 早稲田大学 情報生産システム科

2015年3月修士修了見込、教育会社入社予定

──初期の志望企業(業界)は?

学部時代は理工学部でしたので、電機や建築方面を志望していました。

卒業後、もう少し専門性を究めたいと思い、福岡が地元ということもあり、新しくできた情報生産システム科(IPS=Graduate School of Information, Prroduction and Systems)に行くことにしました。

──いつ頃から就活を意識したのか?

IPSに入る前後からですね。専門性を究めるということは、守備範囲を狭くするとほぼ同義なので、修士過程を終えた後の選択肢はどのようなものがあるのか、つねに考えていました。

海外からの留学生も多く、彼らの意識の高さも刺激になりました。勉強のための勉強、学問のための学問ではなく、学んだことを自分のキャリアでいかに生かせるか、逆に言うと自分のキャリアのために有用な学問は何かを見定めて、わざわざ日本の九州まで来ているんですからね。

だから、必然的にグローバルな視点や多様性の中の個のあり方、未来志向における現在の革新など、発想の底辺に異文化コミュニケーションで培われた土壌ができ上がってきたように思います。この意識が勉強と同じぐらい価値あるものになったと思います。

──就活は具体的に何をしたのか?

研究を生かせる可能性がどのような業界・産業・組織・団体にあるのか、そこからスタートしました。科学技術や情報技術が生かせるならばどこでもOKなんでしょうが、いざ企業名を挙げるとなかなか思い浮かびませんでした。

その辺は担当教授と面談して、候補をいくつか列挙しました。ただ単にITを業務としている企業をめざすのではなく、ITを導入することによって社内の情報アーキテクチャーを整備・効率化したいと思っているような企業がないかを考えました。

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──最終的な志望企業(業界)は? 同じだった理由は? 変えた理由は?

先進的な試みをしている某教育会社に狙いをつけました。

教育産業は労働集約型の典型的な分野で、教育のクオリティを上げるためには少人数学級とか担任二人制とかが議論されているのが現状で、まだまだ生産性。合理化に改善の余地があると思ったからです。

そこでリーダーシップを取れる存在になれれば、と思いました。

──複数の候補企業から、入社を決めたポイントは何か?

教育とともに福祉や介護の領域も労働集約型です。

その会社は人が生きることに深く関わり、生まれてから世代を繋ぐまで幅広く事業展開している点で、ぼくの研究が実践できるようの思いました。

──就活を振り返って、または後輩にアドバイスするとすれば?

昔に比べると、大学が果たす役割は大きくなっているのか、さほど変わっていないのか、むしろ小さくなっているのか、見解は人それぞれだと思います。

が、いろいろな制度や仕組み、部署は使い回してナンボだと思っています。使えるモノがあれば、教授や職員をどんどん使ってみるべきだと思いますよ。

──採用側の企業に言いたいことは?

大学はさまざまな試みを実行しています。

文系なら文学部・法学部・経済学部、理系なら理学部・工学部・医学部などに分類できない、旧来の枠組みに当てはまらない学問が多数生まれています。とくに大学院になってからは、IPSのようにひと口で説明しにくい学問領域が広がっています。

企業側もそうした潮流を意識した採用態勢を整えてほしいですね。

次回は、3月13日(金)に掲載します。次回から、東京大学編になります。