東京大学編、その3

ただ大学生活を大切にして、将来を明確にイメージした結果。

027川澄静香(仮名) 東京大学 工学部

2015年3月卒業見込、大手電機メーカー入社予定

──初期の志望企業(業界)は?

不思議と子どもの頃から理数系が好きで、すんなりと頭に入ってくるんですよね。かといって文系が苦手かというとそうでもなくて、普通に好きでした。

両方とも好きなら理系に進んだほうが将来的に有利かなと思って、理 I から工学部に進みました。文系の人は理系の仕事に挑戦できませんけど、逆に理系の人は本人次第ですが文系にもチャレンジできますからね。できるだけ可能性を広げておきたいと、その時は思っていました。

でも入学してからは、工学部で研究したことを就職先でも生かしたいと思い、電機・電子・エンジニアリング分野に進みたいと考えるようになりました。

──いつ頃から就活を意識したのか?

大学側の就活行事が3年の6月ぐらいから始まるので、2年が終わる頃からですね。研究はしないといけないけれど、そろそろ就職も意識しないといけないなと思うようになりました。

大学のイベントは学内ガイダンス・公務員ガイダンスなど「働くこと」や「仕事とは」みたいなノンビリとした感じで始まりましたが、就活支援や採用関連の会社は自己分析や業界研究・職種研究・企業研究・インターンシップなどの参加を呼びかけるなど、少しずつ本気モードに入りました。

ただ、せっかく東大に入ったのだから勉強は真面目にやりました。好きな学問を究めることができる理想的な環境にいるわけですから。あまり焦ることなく一生懸命努力すれば、道は拓くし夢は叶うと思っていました。

サボらずに授業を受け、研究に専念することが、結果として就活にとって最大のアドバンテージになると…。先生方も普段の勉強をおろそかにしないよう指摘していました。

──就活は具体的に何をしたのか?

さすがに晩秋から師走にかけて、就活が本格化する時期になると、会社説明会に出たりセミナーを受けたりイベントに参加したりして、徐々に就職先を絞るようになりました。

学んだ研究が生かせる、応用できる──そんな企業を探しました。企業で活躍するためには、取り組んできた研究や知見が一番の武器になるのではないかと思ったからです。

三井住友VISAカードのポイント2倍学生カード



──最終的な志望企業(業界)は? 同じだった理由は? 変えた理由は?

ある電機メーカーに学校推薦枠で入ることができました。自分の研究が生かせる分野がその企業にあったからです。あまり流行り廃りは考えませんでしたね。
どんな産業でも成長期の後には成熟期があり衰退期があります。逆もまた真なりで、現在はあまり光が当たっていなくとも将来は伸びるかもしれませんし。そのあたりは楽観的でした(笑)。

学校推薦枠といっても誰でもフリーパスではなく、学内で選考した結果、推薦される学生が決まりますから、普段の勉強を真面目にやってそこそこの成績を残してきた努力が報われたカタチです。

でもこんな話をすると堅物に見えちゃいそうですね(笑)。わたしも人並みにサークルに入ったりバイトもしたりしましたよ。サークルはあえて文系の現代アメリカ文学の源泉を議論するようなところを選び、理系脳に偏らないようにしました。
サリンジャー、アーヴィング、フィツジェラルド、オースターなどですね。文系の勉強も好きでしたし。まあとにかく、この頃が一番忙しかったですね。

──複数の候補企業から、入社を決めたポイントは何か?

双方向で考えました。まず、希望である専攻が生かせる企業かどうかというわたしの視点、逆にわたしを採用することで新しい技術・商品開発・サービスを生み出し、何らかのベネフィットが獲得することができるかもしれないという企業の視点です。

それを明確にイメージして、面接では自己PRしました。まあ、まだ学生の分際で企業にすぐ利益をもたらすことができると言ったところで、果たしてどれだけの説得力があったのかどうかは本当のところはよく分かりませんけどね(笑)。
わたしの専門性の高さも、すでに入社している諸先輩方と比較すれば言わずもがな、なんですが。とりあえず、意気込みだけは伝えたいと思いました。

──就活を振り返って、または後輩にアドバイスするとすれば?

とにかく学生は勉強が本分。勉強することが仕事と言っても良いです。斜に構えず学生らしく学び、遊び、可能性を追求してほしいです。

そして、大学側が用意してくれる就活サポートの仕組みや制度をフルに活用してください。それで十分じゃないかといまでも思っていますよ。

──採用側の企業に言いたいことは?

この時期は入る研究室も決まって、卒業研究にも着手しなければいけない非常に重要で忙しい時です。

私は推薦枠で入社することができましたが、友だちの女子はあちこちに自由応募していて、選考のたびに走り回っていました。忙しさはわたしの比ではないと思います。
なので、その辺の事情を考慮していただき、理系の採用はシンプルにしてほしいと思います。でも、無理ですよね(笑)。

次回は、3月23日(月)に掲載します。