IMG_3314b

片岡桂樹(仮名) 某銀行人事部主任(当時)
聞き手:制作社

普通の銀行と同じであって違いもある。最終的な採否の決め手は学生の決意と覚悟。

──大阪支店に異動になっていたとは知りませんでした。

人事の後に東京本社の法人営業に異動になって、一昨年お会いした時は大阪支店に異動になったばかりの頃でした。以来、大阪支店で法人営業を担当しています。わざわざこちらまで来てもらって、また話をすることができてうれしいですよ。

──そもそも片岡さんが●●●●銀行に入行されたのは、どうしてですか。かなり昔の話になってしまいますが、学生の参考になると思います。その辺から伺いたいのですが。

もちろんわたしが入行した頃は●●●●銀行ではなく●●●だったので、安定性に注目しましたね。●●●●●や●●●●●という金融商品がかつてあったことは覚えてるでしょ。銀行を志望する人のほとんどは、まず安定志向だと思うよ。次いで、その中で銀行間の個性の差を調べて、自分に合った企業選択という順になると思う。

安定した給与で大過なく定年まで勤めたいとか、キャリアやスキルを磨いてスペシャリストをめざすとか、人それぞれの考え方で銀行を選ぶわけだ。とはいえ、前者の「寄らば大樹の陰」みたいなことを、いま面接でストレートに言えば、間違いなく不採用だけどね(笑)。

──そういえば、かつては大手行が三菱銀行、三和銀行、三井銀行、富士銀行、住友銀行などなどたくさんありましたね。

そうした大手行がバブル崩壊や北海道拓殖銀行の経営破綻に端を発して、次々と合従連衡してメガバンクが3つだけになってしまった。もうグローバル化するか思い切ってローカライズしないと生きて行けなくなってしまった。

当然当行も経営内容を大きく転換しないと生き残れなくなり現状に至るわけだが、あえて言うなら第三の道かな。

──最後の部分はだいぶ割愛されましたが、その当時貴行の内部はどうだったんですか。みなさん、不安だったと思いますが。

公的資金の導入が決定して、いままで通りでは行けないという危機感はみな持っていたと思うよ。そこで、旧来型の業務慣行に固執する行員は大きく変化を迫られた意識改革についていけなくなり退職したり別の金融に移ったりしたね。残った行員はみな相応の危機意識でこの難局を乗り越えようとした。いわゆる筋肉質の銀行に生まれ変わったね。ぼくもそのひとりだから、こうして●●●●銀行でやっているわけだけど。

まあ、数年前にまた業績が悪化したけれどそれも乗り越え早いスケジュールでの資金返済のメドもついて、いまは順調にポジティブな経営ができていると思う。いわば意識の高い行員だけで構成された組織だから、共通した価値観をみなマインドの底流に有しているとも言えるんじゃないかな。

第三の道とは、縮小したローカライズでもなく、外に出るだけのグローバリズムでもないということ。このあたりは曰く言い難いね。

三井住友VISAカードのポイント2倍学生カード



──さて、片岡さんが人事にいた頃の話に移りたいと思います。人事に異動と内示を受けてどんなお気持ちでしたか。

「えっ!」だよ(笑)。総合職だから、どんな部署に行けと命じられても仕方ないと思っていたけれど、まさかスタッフ部門とは、というのが正直な感想だった(笑)。当時のぼくの思考の範疇に、人事は入ってなかったね。しかし、確か3年ぐらい在籍したと思うが、いま振り返れば非常に良い経験だったと言えるね。

当行本社には業務が大きく6~7部門あり、主要な地方にも支店があるけれど、全部の部署を異動・経験する行員はまずいないよ。それが人事に配属されたことで他の部署全部と関係性を築くことができた。本当に業務を経験したわけではないが、接点を数多く持てたことは幸いだったね。

──採用する立場に立ってのご苦労には、どんなものがありましたか。

当行の立ち位置を分かってもらうのが、ひと苦労だったね。知名度もいまいちだったし。金融商品の構成は普通の銀行と変わるところはないんだけれど、一時は外資系でありメインのターゲットは●●●だからね、第三者的な視点から見ると、普通の銀行には見えないわけだ。だけど一方では扱う金融商品は普通の銀行と同じで、フル・ラインナップが揃っている。

普通の銀行だけど、「普通の銀行では…だけど、当行はでは…」とその辺は丁寧に説明すれば学生にも分かってもらえたけれど、当行ならではの優位性・独自性に魅力を見出してもらうことに注力したね。理解した上で他行を選択するのであれば納得感はあるんだが、よくワケが分からない銀行という評価で当行から離れてしまう学生には失望させられた。さすがに選考中盤まで残った学生は冷静に当行を研究していてくれたね。
IMG_3348b
──学生との選考過程で変わったエピソードはありますか。

アメリカ留学している日本人留学生のためにボストンまで会社説明会に出かけたことが大きなイベントだったかな。その時の資料は、確かあなたにつくってもらったと思うけど…。

それから、行員との懇談会で男子学生から女子行員が携帯番号とメルアドを渡されたことがあったね。学生は個人的な連絡を取りたかったのかもしれないが、行員から相談を受けて、就活の場なので「聞きたいことがあれば人事を通すように」と学生にはわたしから伝えたよ。考えたくはないけど、学生が特別な感情を持っているとまずいのでね。

──改めて●●●●銀行の優位性・独自性を問われれば、どのようにお答えしますか。

キャリアップを本当に望む学生にとっては理想的な職場環境だと思うよ。たとえば、名前に惹かれてメガバンクに入ったとしても、地方の聞いたこともない支店に配属されて数年間はドブ板営業をせざるを得ないよね。その経験が決して無駄とは言わないけれど、それが彼が本当にしたいことではないでしょう。

彼がやりたいのは投資銀行業務やM&Aや金融商品の開発、大型案件の融資や資金運用などだと思うんだ。希望が100%かなうとは限らないが、当行ではそれがだいたいできるからね。もちろん当行にもリテールはあるけれど、対応するのは●●●が中心だから、業務の質が根本的に違うよ。初めから少数精鋭でプロフェッショナルをめざすには、当行は最適な職場環境だと思うんだ。

それから、業態の特質から他の金融機関との協業や連携が比較的容易だ。メガバンクのように全国各地に店舗がある銀行だと地元の信金・信組などと利害がぶつかってしまう。当行にはそうしたコンフリクトがないから、同じ金融機関同士でもプロジェクトを組めるんだ。こうした特徴を持った銀行は意外と数少ないと思うよ。

──採用対象はやはり上位校ですよね。彼らには、どのように説得しましたか。何もしなければ、いわゆるメガバンクに流れると思うのですが…。

そうだね。彼ら上位校の学生には、自分のキャリアを真に実のあるものにするにはどうしたら良いのかを再定義させていた。金融を志望するからには回り道をするのが良いのか、厳しい道だけど最初から専門性をめざすのが良いのか──ってね。

高い専門性やスキルを身につければどこに行っても通用するし、上司には言えないが「当行を踏み台にして成長して欲しい」と学生には言っていたよ(笑)。こう言ってもやはりメガバンクに進む学生が多かったけれど、当行の人事戦略を理解してもらってウチに来た学生もいましたよ。

お世辞じゃないが、あなたにつくってもらったパンフレットで最終的な決断を下して当行に来てくれた学生もいたよ。

──金融を志望する学生にはアドバイスを送ってください。

ネーム・バリューで決めないで欲しい。預金残高の多寡で決めないで欲しい。スケールの大きさで決めないで欲しい。きみたちが意識している銀行はきみがやりたいことがすぐにできる銀行かどうかで判断して欲しい。

銀行の視点や銀行の都合に自分を合わせるのではなく、自分の視点や都合で就活を考えて欲しい。それができる●●●●銀行には「さまざまな金融分野でプロになる道が開かれている」と言いたいね。

──●●●●銀行に入行したい学生には、何かメッセージはありますか。

当行は行員全員がプロフェッショナルをめざすところで、高度な専門性を獲得するためにはハードな局面もあると思います。それだけに、当行をめざす学生には強固な決意と覚悟を持って臨んで欲しいな。ただこの辺を強調し過ぎると、学生を萎縮させかねないのでサジ加減は難しいね(笑)。

そんな方は必ず成長できる場所だし、会社組織も制度や仕組みも先輩や上司も積極的にサポートすることをお約束します。

──長時間、ありがとうございました。

こちらこそ、わざわざ来てくれてありがとう。

次回は4月27日(月)に予告編を、5月1日(金)に本編を掲載します。

三井住友VISAゴールドカード

初年度年会費無料キャンペーン実施中!