企画内容を検討して、難しい企画をプロに執筆依頼する。

snkh_0266a確かに自分の会社を一番良く知っているのは自社の社員ですが、知ってはいても上手に表現できないこともあります。そういう場合は自分ですべてを抱え込まずに、社内の人間を巻き込むことはもちろんですが、社外の人間=業社の協力を仰ぐことも有力な選択肢のひとつです。

前回のデザインに続いて、原稿について考えてみましょう。

冊子に掲載する記事は極力、自分で書いたり社内の協力者に執筆を依頼しましょう。どうしてもプロのライターでないと書けない記事だけ依頼するようにしましょう。
では、どんな企画が自社作業でどんな企画が業者に依頼するかの基準は後述しますが、前提として、あなたおよびあなたが依頼する方々の文章力次第になります。失礼な物言いですが「東一早慶」レベルの大学出身者であれば、ほとんどの原稿は社内作業で問題ないと思います。ただし、上がってくる原稿の「テニヲハ」ぐらいは自分でチェックするようにしてください。

たいへん失礼ながら、長い経験上、中堅クラスの大学出身の社員の方に書いていただいた原稿は、主述の関係が取れていない・論理的な文章展開ができない・パラグラフとパラグフ間の接続がおかしい・口語と文章語の区別ができていないなど、国語的に問題が多く、大幅なリライトが必要になります。

ここでは外部の業者の利用はミニマムにとどめて予算を最小化し、社内で執筆する原稿は問題ないという仮定で、以下にどんな企画であれば、それをどのように進めれば、社内のリソースで実現可能かを解説します。

また、専門のプロに依頼したほうが良い企画と依頼する上での注意点も付記しました。

(1)沿革・経営計画などオーソライズされた内容の企画

社内のいずれかの人格にインタビューするのではなく、文書化された資料から書き起こしてください。

仮に経営トップクラスにインタビューしても、すべては把握していなかったりかなり重要な話でもヌケがあったりします。経営に関する内容もデリケートなモノの言い方で文書化されていますので、仮に社長にインタビューできて、お話の通りの原稿にしてもアウトの場合があります。

すでに社内のしかるべきセクションの校閲を経た資料に、忠実に沿った原稿を書いたほうが話は早いと思います。

(2)社員個人が登場する企画

社員個々に原稿の執筆を依頼してください。

ただし、漠然と依頼するのではなく、設問項目をつくった書式を準備する必要があります。たとえば、採用パンフレットで社員を介して仕事内容を伝えたい企画であれば、
・入社動機
・いま就ている仕事の内容
・その面白さ、難しさ
・その仕事で得たスキル
・経験した中で印象に残るプロジェクト
・今後のキャリアアップ
……などをアンケート形式で(実際はもっと設問の数を多くしますが)、上記を Word のファイルにしてメール添付で該当社員に送付し、設問に行挿入する形で戻してもらうのです。設問をインタビュアーが訊いた体裁にして社員が答えるという文体にしても良いですし、すべてを一人称で語ってもらった体裁にしても良いでしょう。

いずれにしても、デスクであるあなたが上がってきた原稿を確認し、部分的に訂正する作業は行わないといけません。そのために、依頼する時に文章を一部修正するかもしれないと了解を取っておく必要があります。

(3)対談・座談会の企画

これも社内でできる作業です。

ただし、議論していただくテーマ設定は事前に決めておかないといけません。また、それと関連しますが、設定したテーマについて語ることができる人選である必要があります。

テーマはいくつか出しておき、「(2)社員個人が登場する企画」と同様に、対談・座談会出席者に本番が始まる前に了解しておいてもらうことが必要です。
会場に集まったのはいいけれど、「何をするの?」という事態にならないようにしてください。
本番での司会進行はあなたが行ってください。企画の趣旨に合うような発言を促し、いくつかのテーマをつつがなく話していただくよう誘導します。

現場ではメモは取らず、IC レコーダで録音して、後で文章に起こしてください。それを材料にして、あなたが原稿をつくります。

以上は、社内でも実現できる企画の説明でした。
以下に、社外の業者に任せたほうが良い企画および取材原稿執筆を依頼する際に気をつけていただきたい点を説明します。

(4)プロの業者に依頼したほうが良い企画

ドキュメントやプロジェクトストーリーは、社内で済ませるには負荷が大き過ぎますし、まず実行不可能です。社外のプロに依頼してください。

ドキュメントやプロジェクトは時系列でストーリーを展開させるとともに、リーダーおよびメンバーがどの時期にどんな役割を担ったのか、それを経験したことでどんなスキルを獲得したのか、その事例は社内外にどんな影響を与え、自社の価値をどのように高めたのかなどを、スムーズにかつある程度、筆を足してドラマティックに仕上げる必要があります。

とても社内のリソースではできない企画ですので、プロのライターに依頼したほうが良いでしょう。

(5)社外に発注する時の注意点

ライターの力量を十分に確認してください。そして、チカラのあるライターを起用してください。

若干、ギャランティが高くなるのもご了解ください。というのも、残念ながら取材対象者の発言をそのまま順番に並べるだけの一部のライターがプロとして横行しているのが現状だからです。

プロジェクトストーリーの記事を依頼する場合、取材の現場に参加するメンバーは3~5名に絞ってください。本当はもっと多くの社員が関わったプロジェクトであっても、記事化する場合はそれぐらいが適当です。
また、プロジェクトの概要や目標、予算規模、タイムスケジュール、取材出席者の名前・部署・果たした役割(2,3行で可)を事前にお知らせください。

まったくの白紙の状態でライターが取材の現場に行くと、そもそも「そのプロジェクトって、いったい何?」から始めないといけないため、本来聞きたい悪戦苦闘ぶりやブレイクスルー、マインド部分の掘り下げを訊く時間が足りなくなります。

(6)一番多いトラブルは原稿

わたしたちがお客様企業からいただくもっとも多いクレームは、原稿の出来が悪いという指摘です。

おそらく、お客様企業は「われわれの会社・事業内容・業務領域・得意分野などを完全に把握した上で、足りない部分は書き加えてくれる」と期待されているケースが多いからだと思うのですが、特定の企業に習熟したライターは残念ながら存在しません。
実際にあったケースで「言ったことが書かれていない」というクレームがあり、取材時の録音を検証した結果、「言っていない」ことが明らかになったことがありました。

それゆえ「(5)社外に発注する時の注意点」に記したご配慮がいただけば、力量のあるライターなら合格レベルの原稿が上がってきます。
それでも原稿のクオリティが低いとのお叱りがあるのは、プロジェクトを記事として掲載することで何を訴求したいのか不明瞭であること、すなわち事前の打ち合わせが不十分であることに原因があります。取材前の準備段階をおろそかにしないことが大切です。

プロジェクトストーリーという企画は出席者個々の人選、スケジュール調整、場所の予約などやることは煩雑ですが、それで満足しないでください。外部発注する際は「プロなんだから任せて安心」ではなく、こういう趣旨の原稿に仕立ててほしい(仲介するあなたではなく、プロジェクトリーダーに聞いておくと良いです)というご希望を取材前にお知らせください。

結論を整理させていただきます。

◆社内でできる企画、できない企画を整理しておく
◆社内の他の社員に依頼する時は、書きやすい書式を用意する
◆社外に依頼する時も安心しない、事前の準備を入念に行う

 

こうして、記事の方向性にズレが出ないよう依頼内容を貴社内と業者間で共有してください。

次回は5/19(火)に掲載します。

引き続き[あなたと、あなたの会社のために]をご覧ください。

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